中国人に学ぶ「謀略の技術」 [by 福田 晃市 (著)
中国人に学ぶ「謀略の技術」 福田 晃市 PHP研究所 2007-05-10 posted at 2007/05/20 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『情報戦を戦うために』
歴史を学ぼう
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☆気になったキーワード
『スパイ活動』 『5種類』
『操作+収集』 『誰を狙うか?』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『中国の事例に学ぶ情報戦とは?』
歴史ってほんと勉強になります。
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『スパイ活動は悪いこと?』
▼『4つのやり方』
▼『孫子の「五間」』
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▼『スパイ活動は悪いこと?』
スパイ活動って悪いことのイメージがありますが
実際にはどうなんでしょうか?
それは。。立場によって変わります。
スパイされてしまう方の立場からすると情報が漏れてしまいますから
とんでもないこと。
だからこそ、「スパイ活動を防止」したり「罰則規定」を設けたり
するわけです。
でも、逆の立場。スパイ活動をする方からすると・・・
その得られた情報によって自分たちの国の人民を
救っているわけです・・・。
となると・・・「救国の英雄的活動」ともいえますよね。
ということは、「スパイ活動=情報戦」自体には
言いも悪いもないわけです。
その使い方によってちゃんと有効活用できるのです。
本著に出てくる言葉に
「人のためにつくウソは許される」=公益を考えて
ウソをつくというのがあります。
これが、人を傷つけないウソと同じで
私利私欲のためのウソじゃないから、「情報戦」という名の下に
国、団体、会社などの間で、情報戦が繰り広げられるんでしょうね。
ここで抑えておきたいのは、では「情報戦」ってなんだ?ということ。
それは
情報戦 = 情報収集 + 情報操作
という公式で定義されます。
ともにどちらかが欠けても効果が半減しますので
「+」でありながら「×」という要素が強いかも知れませんね~。
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▼『4つのやり方』
さて、スパイ活動を行っていくときに
「誰に対して行うのか?」というのはとっても大事です。
忠誠心が高い人に対して仕掛けても
スパイ活動を白日の下にさらされて、失敗するばかりか
他への悪影響を起こしてしまいますが
逆に、うまく引っかかってくれた場合には
秘密も保てる上に、効果を発揮しますからね。
本著で示されている4つのやり方とは
・重要人物 - 誘惑する
・不遇な人 - 買収する
・いばる人 - おだてる
・使いの人 - 盗聴する
というもの。
すべてを解説する時間はありませんので
この中の一つ「使いの人」を書いてみましょう。
他の3つに比べて、まるるちゃんが最初に見たときに
「???」だったりしたのでー。
この使いの人というのは、「敵からの使者」として
こちらに滞在している人のことを指しています。
そんな敵の使者をもしこちらのスパイにすることが
できれば・・・すごい効果的です。
そのために、まずは好意的に接待してもてなします。
その接待の中で、仲良くなって情報を聞き出すようにします。
さらには、接待が長引くことで、滞在が長くなると
敵の本国から「こいつは裏切ったのでは?」と思わせることが
できて、相手の使者にも「本国から疑われているかも」という
弱みができます。
その弱みにつけ込んで脅すことでスパイにしたてあげることも
できてしまうということなんですね。
情報戦=スパイ活動というものは
こうやって考えていくと、
「いかにして強みを持ち上げて気分良くさせるか」
ということと
「いかにして弱みを見つけてそこにつけこむか」
ということに絞られてくるような気がします。
だって・・・・相手からしてみたら
やるつもりがなかったことをやらせるのですから
当然ですね。
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▼『孫子の「五間」』
中国の有名な兵法書、「孫子」には
スパイ活動のやりかたとして5つの方法「五間」が
かかれています。
この「五間」とは
【死間】【反間】【郷間】【内間】【生間】
のこと。
どれも言葉だけではわかりにくいかもしれませんね。
詳細については本著に譲りますが
この5つの中から、【死間】を【エンビジ】では取り上げてみます。
死間とは・・・誰かを犠牲にして
スパイ活動や情報戦をすることを指します。
一例を挙げれば、使者として赴いたものが
偽の情報を元に、罠が仕掛けてあるところに敵を誘い込みます。
敵がそれに気がついたときには、すでに罠にかかった
状態ですが、使者として赴いたものは
生還をすることはできずに、犠牲になることになります。
#以前読んだ、中国の架空小説で
#主人公の一人が自己犠牲の精神でこの「死間」を
#やってのけたときには、泣きそうになりました・・・。
と話がずれましたが、根本はこのように
誰かを犠牲にして、情報戦をしかけることなのですが
できれば、犠牲は少なくしたいもの。
そこで、この【死間】で犠牲にした方がいいと
本著で取り上げているのは「役立たず」。
例えば、罪人であったり、裏切り者であったり
すでに自分たちの方からすると、使えないと判断したものを
犠牲にすることによって、敵を撃破することができれば
これ以上の有効活用はないということなのです。
本著で取り上げていた史実からの学びの一つに
裏切った武将のことを考慮して、罠を仕掛けるというのが
ありました。
裏切った際にこちらの情報が漏れることを想定して
その裏をかく戦術をとったのです。
小国が乱立する時代は、中国においても日本においても
常に「情報戦」の世界でありました。
今、日本では幸いなことに平和な時間がずっと
続いていますが、企業間戦争という意味では
情報戦が繰り広げられているともいえます。
小さいながらも起業家の一人として
心したいものです。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『人のためにつくウソはよい』
それによって沢山の人が助かるのであれば
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
ウソというと語弊があるかもしれませんね。
存在しない情報やデータをねつ造することは
それが発覚したときに最も大事な「信頼」を損ねてしまいますから。
そうではなくて、「データや情報の見せ方」を
工夫しなさいと言うこと。
先日【エンビジ】でもご紹介した
「食い逃げされてもバイトは雇うな」でもとりあげましたが
数字というものは、いい方をかえたり
単位を変えたりすることで、その受ける印象は大きく変わります。
賛成が反対の2倍以上います!と言われると
かなり沢山の人が賛成しているように思えますが
全体が100人いるうちに、賛成が11人、反対が5人
だということを知ったならば・・・
まだほとんどの人が決定してないのだから、賛成に決めてしまうことは
危険だということが理解できますよね。
「謀略」として相手を出し抜こうとマイナス面から考えるのではなく
「情報戦」をつかって、自分や仲間たち、沢山の人たちの公益を
良くしていくためにがんばろうと考える方が
より心として健康な気がしました・・。
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