思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術―現役弁護士が書いた [by 谷原 誠 (著)]
思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術―現役弁護士が書いた 谷原 誠 同文舘出版 2005-11 posted at 2006/01/05 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『交渉術をあげるには?』
やりたいことを推し進めるために・・
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☆気になったキーワード
『問題の解決』 『尊重-相手の自尊心』
『絶対に捨てられない点』 『投下した時間・資金』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『自分の望む結果を得るためには?』
相手のあることですから。
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『交渉は問題解決』
▼『【限界点】を明確にしておく-絶対に捨てられない点』
▼『交渉をコントロールする』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『交渉は問題解決』
交渉は相手をやっつけることだ!
こんな風に思っていませんか???
特にこんな風になってしまうのが、夫婦喧嘩や兄弟喧嘩かもしれません。
最初はあることに不満をいただいていて、
そこを直してほしい!というところから始まった話し合いだったはず
なのに、気がついたらお互いが感情的になっていて
大喧嘩になってしまう。
となると、『最初の理由はなんだったんだっけ?』なんて
ことになってしまうのです。
すると・・・・・
・最初の不満は解決されていない。
・さらに喧嘩により相手のことを嫌いになる・ムカつく。
・するとよりいっそう嫌なところが目に付く
こんな風な悪循環にはまりますね。
さて、再び質問です。何がしたかったんでしたっけ?
そう。やりたかったことは「不満を直してもらう=問題解決する」こと
だったんです。
ですから、交渉によって何が得られるのか?それは【問題解決】という風に
捕らえれば、やり方がぜんぜん変わってくるはず。
「名を捨てて実をとる」といいますが、
相手に「俺が勝った!」と思ってもらうことこそが
実は、自分にとっての「問題解決が一番満足できる結果」になる可能性が
高いのです。
こうなるためには、「交渉は=問題解決である」
このことを頭に深く刻んでおかないといけません!
しかし、身内の中の喧嘩はなかなか感情的にそうも
いかないんですけどね(^^;;)
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▼『【限界点】を明確にしておく-絶対に捨てられない点』
さて、交渉が始まる前に、決めておかないことがあります。
それは「どこまで譲ることができるか?」=【限界点】を
決めておくことです。
というのは、交渉ごとには流れがありますし相手がありますから
最初にこちらが提案した内容に対して、逆提案してくる
こんな流れで話は進んでいきます。
このときに、自分が譲れない点をちゃんと決めておかないと
勢いに負けたり、惑わされたりしてずるずると追い込まれてしまうこと
になってしまうんです!!
不倫のどろどろカップルと同じ?
#例がよくないかもしれません・・・・・(^^;;)
この【限界点】を決めるときに重要になってくるのが
【限界点】を破られることと、交渉が決裂することと
どちらがいいのか?ということ。
例えば、八百屋のおじさんが、主婦のおばさんから
「まけてよ~」と言われたときに
いつも来てくれるから、少しは引いてあげよう
と思ったとしても、仕入れ値以下で赤字で売るには相当の
覚悟と計算が必要です。
限界点を考えるときには、かならず「交渉が決裂したとき」と
どちらが自分にとっていいのか?こういう視点で考えないと
いけませんね。
ある意味、メーカーの下請企業が、メーカーからのコストダウン
要求に応じていくのは、少しくらい利益が減っても
取引自体がなくなるよりはマシだ!と思っているからです。
本当はこのときに「コストダウンに応じることで時間を稼いで
その間に、別の収入源を見つける」
こんな風に思わないといけないのでしょうが・・・・・。
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▼『交渉をコントロールする』
さて、交渉とは「勢い」の面もありますから、なるべくならば
自分でコントロールしながら、うまいところに持っていきたいですよね?
もちろん、相手も同じことを考えています(笑)
というわけで、テクニック・駆け引きはいろんな方法があるのですが
その中で一つ本著で取り上げられていたものをご紹介しましょう。
それは「相手に、時間・資金を投資させる-引き返せないくらいに」
というもの。
これは・・・本来論理的に思考するときによいとされるものと
逆の心理状態に相手をひっぱりこむというものだと
まるるちゃんは思いました。
例をあげてご説明しますが、あなたは不動産物件を買おうとしています。
売主からの提示価格は4800万円なれど、不動産屋は4600万まで下がるのでは?
とコメントしています。
この時点では、まだ聞いただけでなんの思いいれもありませんから
その他の物件でもいいや!と思えますね。
その後、物件を調べて気にいった買主であるこちらは
「もう少しがんばれば4500万になるのでは?」
と考えて、交渉することにしました。
すると「他のお客様を案内する予定もございますので、10日の期限で
10万円を入れていただければ、交渉権を差し上げます」
との言葉に従い、10万円を支払いました。
でも残念ながら10日間ではまとまらずに再度10日の延長を
申し込むと、さらに20万+買主負担50万での測量の要求。
「でももともと200万は下がるんだから安いものだ」
とさらに払ったのです。
ところが、後日回答があったのは「4800万円でないと絶対に売らない!」
という売主からの言葉。
もし最初からこの言葉があれば、あきらめたかもしれないのに
すでに80万というお金と20日間という時間を投資してしまっています。
最初に比べてはるかに「決裂」というオプションをとりづらく
なっていませんか?
自分の方に「交渉決裂」という選択肢=オプションがあるのならば
このように相手から決裂のオプションの優先度を下げることが
できれば、交渉は明らかに有利に働きます。
負けが込んできたときのギャンブルをやめる決断が
とても難しいのと同じですね(^^;;)
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『交渉は問題解決にFocusする』
勝ち負けではない!
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
本著、いいですね~。
ひさしぶりに「交渉」に関して、系統立てられて書かれた
本を読んだ気がします。
まるるちゃんとしては「知っているけど、できていない」実例ばかり(笑)
感情を冷静にしていられる相手とは、ちゃんとできるのですが
自分との距離がどんどん近づいてくると、冷静な感情が少なくなって
くるんです・・・(^^;;)
だからどうしても、身内とのやりとりは
最初の目的を忘れて、相手をやっつけることに集中してしまう。
感情的になっているので、録音してあとで聞いたら
相当むちゃくちゃなことを言ってそう(爆)
この本を読んで「交渉は問題解決」ということを再確認しました。
頭に叩き込みます!
現役弁護士!と聞くと、論理ばかりが先行して
頭でっかちなのかなあ?と思ってました。
でも本著を読む限り、論理の土台はもちろんあるのですが
それに加えて、感情の機微も読み取ることができる方か?
という風に感じているところです。
機会があれば、お会いしたいのですが
まずは本著を読んで見ましょう♪
思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術―現役弁護士が書いた
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