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元外交官が最前線で見てきた 超一級の交渉術 [by 原田武夫 (著)

2007-03-22
元外交官が最前線で見てきた 超一級の交渉術 元外交官が最前線で見てきた 超一級の交渉術
原田武夫

青春出版社 2006-08-25
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posted at 2007/03/23

★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
  『外交官の交渉術とは?』

   いつもベールの裏に隠れて見えないので・・
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆気になったキーワード

 『絶えず変更』   『非対称性』

 『ステークスホルダー』   『「場所」を軽んじるな』

★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
  『外交から学ぶ交渉の極意とは?』
                              
   現場から学んでみよう。
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼『戦術は絶えず変更せよ』
 ▼『利害連鎖-隠れたステークスホルダは誰だ』
 ▼『交渉の半分は・・・』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▼『戦術は絶えず変更せよ』
  戦略と戦術をごっちゃに混ぜてはいけません。

  ということは、これまで【エンビジ】でも何度も触れてきましたし
  実際、いろんなノウハウ・書籍を見ても
  言われていることです。

  当然ながら、外交交渉でも同じこと。
  戦略は、実現可能な「目標」として設定し
  戦術はその目標を実現するための「手段」であるからです。

  であるからこそ・・・戦術は絶えず変更する
  心づもりがなくてはいけません。

  本著の中で著者が指摘しているのが、日米関係の外交。

  もともと、第2次世界大戦で敗れた日本は
  占領国として独立国家でない時期がありました。

  その当時の首相、吉田茂は「日本を独立させる」という戦略にたいして
  「日米同盟」という戦術をうちたて、見事に
  日本の独立を果たしました。

  が・・・近年の外交では、この戦術であるはずの「日米同盟」が
  金科玉条のようにあがめ奉られてしまい
  なんのために戦術を選んだかが抜けてしまっているのではないかと。

  実は・・・戦術をずっとかえないプレイヤーは
  Win-Winのパートナーと見なされず、交渉相手として
  相手にされなくなります。

  なぜか?それは。戦術を変えないと言うことは
  交渉する必要すら認めてもらえないからです。

  昨今であれば、米国の重要閣僚が日本をとばして 
  中国に行ってしまうことは日常茶飯事。
  日本とは交渉しなくても、ある程度の成果が望めるからに
  他ならないでしょうね・・・。

  プレイヤーとしては反面教師としなくてはいけないなとおもいます。

  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『利害連鎖-隠れたステークスホルダは誰だ』
  交渉ともなれば、相手が何を考えているか?
  何を欲しがっているのか?

  という情報を知ることはとっても大事です。

  そして。。直接の相手だけではなく
  今回の案件に「利害」を持っている利害関係者
  つまりステークスホルダについても同様に大事なのです。

  特に、「隠れたステークスホルダ」がいないかどうかを
  チェックすることに心を砕きましょう。

  それは・・・・・懸念しないといけないのは
  隠れたステークスホルダが

    ライバルに昇格しないか?

  ということ。

  初めは交渉相手でもなく、たんなる第3者としての立場だったのに
  その彼が望んでいたことが・・・そのまま大きくなって
  ライバルになってしまった。

  そんな事例がありうるのです。

  最近の北朝鮮を巡る6カ国協議。
  もともとはアメリカと北朝鮮が交渉当事者で
  アメリカが2カ国協議を拒否したために、中国を座長として
  会議が開かれました。

  この時点では、中国は第3者なのですが・・・

  そのうちアメリカは中国に北朝鮮への圧力をかけてもらうように
  していったところ・・・
 
  中国と北朝鮮が結託してしまい(泣)
  ライバルとして昇格してしまったのです・・・・。

  同様なことはビジネスの世界でも十分に起こりえますよね。

  なので・・できるだけステークスホルダは
  限定できるならば限定した方が
  不測の事態が起きてしまう確率が減ります。

  利害は、単独で発生するだけではなく
  「連鎖する」のですからね・・・・怖い怖い(^^;;)

  - – – – – – – – – – – – – – – – – –
 ▼『交渉の半分は・・・』
  仕事もそうだと思いますが、
  交渉も、交渉を実際にするときだけで
  すべてが決定されるわけではありません。

  はい。本著で書かれているのは
    
     交渉の半分は手続きに費やされる
  
  という事実です。

  ロジ=ロジスティックスと書かれているのですが
  戦争用語で「補給」「兵站」といわれるものですね。

  話がとんでしまいますが、太平洋戦争などで
  日本軍が軽視して、その結果やぶれたものが「ロジスティックス」。

  外交交渉においても、このロジがとっても大事なのです。

  例えば、交渉場所。
  これを決定することを甘く見てはいけません。

  相手の国にでかけていくということは
  敵の中に入っていくことですから、それだけで
  心理的余裕はかなり少なくなってしまいます。

  「タダより高いものはない」といいますが
  交渉ごとにおいて、相手の費用負担だからと言って
  好きに場所を選ばせてしまうと、それだけで
  心理的にも、もしくは物理的にも不利になってしまう可能性があるんですね。

  
  外交交渉というのは「全権」を委任されてでかけることが
  ありますが、いくら全権といっても、本国に相談しないと
  いけない範囲というものがあるとおもうのです。

  そのときに、相手の国にいるせいで、回線が盗聴されていたら・・・
  実際に聞かれていれば物理的に損失ですし
  そうでなくても「聞かれているかもしれない」と心理的に
  大きな負担がかかってしまいますよね。

  情報収集も、まさにロジスティックス。
  いかに相手の本音をしっているか?ということは
  交渉以前に有利か不利かを決めてしまいかねないのです。

  古今東西、ロジスティックスを軽視して
  勝つことができる交渉などないのだ!ということを
  肝に銘じておかないといけませんね。

★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
  『利害の連鎖を知ろう』
                              
   でないと、足下をすくわれる
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
 
 現代の交渉において、1対1ですべてが
 完結する交渉はまずほぼないといっていいでしょう。

 それだけ複雑に絡み合った中で
 いかにして、関連するステークスホルダが
 納得する=みんなが幸せになれる関係を作り出せるのか?

 
 この能力は、、、「コミュニケーション能力」として
 とらえることができるかもしれません。

 関連するステークスホルダの利害を知ること
 これにはコミュニケーションをとるしかありません。

 そして、その利害をなんとかして
 うまくいく方向に交渉をしていく交渉力も
 まさにコミュニケーション能力。

 このとき、まるるちゃんが思うのは
 相手から「こいつは、必要な能力・エネルギーをもっている」
 と思ってもらえるだけの実力を自分が備えていて
 はじめて、ステークスホルダとして認めてもらえるのではないか
 ということ。

 他のステークスホルダに比べて
 自分の実力が著しく劣っていれば、交渉相手として
 相手からすれば必要がないと判断されますよね。

 なぜなら・・・できるだけ利害関係を持つ
 ステークスホルダは数が少ない方が、話がまとまりやすい
 という事実があるから。

 ですから逆説的に言えば、自分の利害を連鎖の中に
 入れてもらうためにも、自分の実力を常に高めよう!
 としなければならないということですね。

元外交官が最前線で見てきた 超一級の交渉術
元外交官が最前線で見てきた 超一級の交渉術

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